2014年4月16日水曜日

「どうせ死ぬなら“がん”がいい(3)」

 長生きもけっこうだけど、どういう状態で生きるかが重要。ボケたり、いつ死ねるかわからないままの寝たきりや、植物状態で生かされるのはだれでも願い下げです。その点、がんはけっこうな病気だと思いますよ。がんで手遅れといわれたら、執行日が近未来にほぼ確定して準備が出来るんですから。

本物のがんだと闘病期間も短いからまわりが大事にしてくれる。ただし、治療しなければの話です。今は、9割の人が医療死。つまり病院死をして、死ぬ前にたっぷり地獄を味わわされています。

がんがここまで嫌われ、おそれられる大きな理由は、麻薬を使っても抑えきれないほどの強烈な痛みや苦しみを伴い、のたうちまわって死ぬと思われているからでしょう。

痛みが強調されすぎて、痛まなかった人たちが表に出てこないから、みんな「がんは痛むもの」と思い込んでいる。

患者はみんな、手術で痛んだり、抗がん剤で苦しむわけです。「むかつく」とか「髪の毛が抜ける」とかいろんな症状が出るってことは、抗がん剤がそのひとにすごい悪影響を及ぼして、ひどい負担で、体が「やめてくれ」って悲鳴をあげているということでしょう。

治療の結果の痛みを、当人もまわりも「がんの痛み」だと思いこんでしまう。強烈な痛みや苦しみはがんのせいじゃなく治療のせいなんです。

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