2014年4月11日金曜日

「どうせ死ぬなら“がん”がいい(1)」

中村仁一氏(右)と近藤誠氏(左)
  がんに対する本がたくさん出ています。今回紹介しますのは、中村仁一氏と近藤誠氏によるもので、宝島社新書から発行されています。2012年10月23日に初版が出て、2013年3月28日で第5版が発行されています。結構な売れ行きというべきでしょう。わたしは、いつものように書評欄を見て買いました。中村仁一氏は老人ホームの付属診療所の所長として、多くの老人の末期を診ており、近藤氏は、本物のがんとがんもどきという話題を提供し、毎日のようにタブロイド版の夕刊紙を賑わせています。慶應義塾大学病院の講師兼放射線科の臨床医がよく務まるものだと感心しています。相当のいやがらせがあるだろうとも想像しています。

 二人ともがんに対して苛烈な批判を行なっています。この本に書かれていることが正しいのかどうかは、素人にはわかりませんが、わたしは胃がん(胃がんもどきかも分りません)でした。開腹せずに内視鏡を診ながら削りました。現在まで、大きくなっていないので大丈夫でしょうということです。

次に前立腺がんも発見され、担当の医者は前立腺を全摘出しようと勧めました。全摘出するとがんになる心配がないからいいではないかというものです。しかし、これは、さすがに勉強しました。結局、分ったのは、その病院には、放射線治療の機器がなく、放射線治療をするにも出来ません。さらに外科医としての腕も自負していたのでしょう。さかんに勧めました。しかし、全摘出していたら、読売新聞の渡邊会長のように一生尿洩れの不具合に悩まさなければならなかったでしょう。すこぶるQOL(生活の質)が悪くなるのです。今では、軽度の前立腺がんは、放置することも治療方針の一つだそうです。
 
 
 

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