すなわち、老化は自然炎症と弱い炎症、慢性炎症、急性炎症といった四種類の炎症によって進行すると考えられます。このうち、自然炎症は止められませんが、急性炎症、慢性炎症、弱い炎症は病気ですから、止めることが可能なわけです。老化は炎症によって起こります。炎症はあきらかに病気ですから、老化も病気であるという数式が成り立ちます。
わたしたちのからだは、「ホメオスタシス(恒常性の維持)」という仕組みによって、どのような過酷な状況になっても、体温はいつも36~37度、血液は化学的には弱アルカリ性に保たれています。
不都合な出来事は、からだのなかで常時起きています。できそこないのタンパク質や過剰な脂肪、糖質などの発生にともなう処理の失敗が蓄積されると、次にはガン細胞が発生し、からだの内外からやってくるいわゆるストレスが、自然炎症のもとになります。
システムが自己防衛という機能を発揮する過程で、副作用として自然炎症を発生させるのです。
通常、免疫システムのパトロール隊である「ナチュラルキラー細胞」や「T細胞」は、組織に発生したガン細胞やストレスを受けている細胞を速やかに攻撃・処理します。しかし、免疫システムは、ヒトにもっとも古くから備わった「細胞の内部でのエネルギー発生システム」を抑えることはできません。
細胞のなかにまで免疫システムが及ばないということが、自然炎症の原因の1つと考えられるのです。
ヒトの場合、それがストレスとも大いに関わっていると考えられるからです。
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