2013年8月1日木曜日

老化は治せる(2)

  「なぜ老化は病気であると言えるのか」、

「どのように老化を防ぐことができるのか、若返りが実現できるのか」

1979年に122歳で亡くなったフランス人女性のジャンヌ・カルマンさんは、出生記録の確認できる世界最高齢者として広く知られています。最近の厚生労働省の統計(2012年)では、日本における「百寿者」(100歳以上の長寿者をこのように呼びます)の人口は、5万人を超えました。

ヒトの場合、誕生の段階では最長120歳ぐらいまでの寿命と設定されており、寿命とは生物にあらかじめ備わった(プリインストールされた)固有の電池式時計のようなもので、電池が切れたときに寿命となるというわけです。

老化イコール炎症という新方程式

 「老化」という言葉から具体的にどんなイメージを思い浮かべるでしょうか。見た目の劣えは当然として、体力や気力、感覚の衰え、内臓や骨格とか関節などいくつかの器官の深刻なトラブルを抱えるようになります。体のなかでトラブルを生じさせる病気としては、高血圧、脂質異常症などが原因で起こる動脈硬化症はその最たるもので、肥満、糖尿病やガン、認知症も現在の医学では生活習慣病として分類されています。

 炎症とはいったいどんな現象を見せる病気なのでしょうか。

 炎症は、その範囲はものすごく広いのです。アレルギーも、気管支、鼻の粘膜、眼の結膜などの炎症によって起きているのです。炎症なのかどうかの判断をする医学上の古典的な判断基準は、「赤になる」「熱くなる」「腫れる」「痛みが出る」―この4つの条件を備えている場合に、炎症という診断が下されるわけです。これを、「炎症の四主徴」と呼んでいます。

 タバコ好きは風邪を引きやすいと、よく言われます。愛煙家が咳き込んでいる場面にしばしば出会います。これは、タバコの刺激で気道や肺が常時刺激され、「慢性的な炎症」を起こしているためなのです。そのためウィルス感染しやすくなって、風邪をひきやすくなります。

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