2013年5月3日金曜日

乱世を生きるということ(2)~五木寛之/宮城谷昌光

 
  仏教とは、歌と音楽で伝えられたものと言います
ゴータマ・ブッダ、すなわち釈迦は自分の言葉を書きのこしませんでした、弟子たちが一言一句、暗記した。それを覚えやすく、人に伝えやすいように、詩のスタイルにしたのが「偈」で、これはグスペルソングみたいなものです。百年、二百年もの間、釈迦の教えは、歌として広められ、記録として文章化され、編集されて聖典ができあがったのは、その後なのです。

声と言葉と表情なんですね。
ブッダもキリストも自分で書き残したものがありません。孔子もそうですね。

仏教では、面授というものを大事にします。相手と対面して、自分の肉声、表情、身ぶり、存在すべてを使って伝えるのが唯一の手段だという信念があったと五木氏は言います。

宮城谷氏は、歌謡曲は七五調が多いといいます。

そして、五七調は叙景に向いているようです。遠くを俯瞰して、その情景を述べるときは五七調。『若葉集』のような叙情詩になると、「まだあげそめし前髪の」と、七五調になります。

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