外科医の間に伝わる「手術すると、がんが怒る」という言い習わしは、術後、腹膜が癒着して腸閉塞が生じ、大変苦しむことがあるからだそうです。
「がんが怒る」というのは、がん手術後の腸閉塞は、痛み、苦しみがしばしば激烈だからです。
逸見政孝氏の経過を分析しますと、初回手術から再発までは6ヶ月だったのに、再手術(腸閉塞の形で)再発するまでは1ヶ月。手術が再発を早めたことが分かります。
スキル胃ガンの方が何人もいますが、逸見さんのように無症状で(検診で)発見されたスキル胃がんでは、1年以内に死んだ方は皆無といいます。全員が数年は生存し、9年生きられた方もいます。胃ガンの手術は、腸閉塞という後遺症を悪化させるばかりでなく、がんの再発を早めて、寿命も縮めると慶応大学病院の近藤誠教授は言います。
再発病巣はお腹の中にあるので、観察できません。結果、一般の方々は、がんの再発とはどんなものかを知らないままでいるわけです。
乳がんで他臓器に移転している場合、過去のどこかでがん細胞が血中に入り、それが他臓器に取り付いて、移転病巣に育ったのです。とすれば、現在の時点でも、がん細胞は血中を回遊していることになります。
それなのに体にメスが入るから、その箇所にがん細胞が取り付いて、爆発的に増殖するわけです。局所移転はメスが入った範囲に限られるのです。
これが、手術で腸閉塞症状が強くて出て、寿命を短くする理由です。
わたしの父は、胃がん手術を3回しました。今のように内視鏡で見ながら手術が出来ると腸などが癒着せずに苦しまずずによかったのかもしれません。
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