2013年5月15日水曜日

「1票の格差」訴訟の升永氏

 
325日に広島高裁で「無効」判決が出た「1票の格差」をめぐる全国訴訟。東京や仙台高裁でも「違憲」の判決が相次いています。一連の訴訟の中心人物が、升永英俊弁護士(70)です。09年に設立された「一人一票実現国民会議」の発起人でもあります。

日刊ゲンダイによると、経歴は「ケタ違い」というほかないと書いています。
 1965年に東大法学部を卒業後、住友銀に入行。69年に司法試験を2番の成績でパス。その後、東大工学部も卒業し、渡米しています。79年にコロンビア大ロースクールで修士号を取得。米国でも弁護士として活躍しました。844月に帰国し、法律事務所を開設しました。そんな升永氏を一躍時の人にしたのが、青色発光ダイオード(LED)の職務発明訴訟でした。

日亜化学工業の元従業員、中村修二氏が日亜に対し、勤めていた時に発明した青色LEDの対価を求めて訴えを起こしたものです。041月、日亜に200億円の支払いを命じる判決を引き出し、業界を震撼させたことは、まだ記憶に新しいひともいるでしょう。「日亜と中村氏は、84000万円の支払いで和解しましたが、升永氏はこれ以外にも味の素、東芝、日立製作所と、有名企業相手取った職務発明訴訟を手がけています。

彼の訴訟がすばらしいのは、裁判官が飽きないように重要なところは傍線で目立たせたり、表や参考資料を加え、横書きで平易な言葉で書くなど工夫されていることです。法曹界では異端扱いですが、ケタ違いの天才ですといわれています。

現在は六本木ヒルズにオフィスを構える法律事務所のパートナーですが、この事務所は、260人を超える弁護士を抱える巨大事務所だ。稼ぎもケタ違いで、かつて全国66位の高額納税者になったこともあります。 

これまでに1票格差の裁判では、100回以上も新聞広告を出し、「億単位の私財を投じている」といわれています。10年ぐらい前に突然、『1票に格差のある日本は民主主義ではない』という啓示のようなものを得たそうです。

雑誌のインタビューでは、「110歳まで生きると“覚悟”しています」と答えていました。わたしも100歳まで仕事をすると公言していますが、110歳までとは、なかなか言えません。ほぼ、わたしと同年代のようなので、今後、どういう活躍をなさるか、興味津々です。

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