2013年3月19日火曜日

アベノミクスの偽薬効果

 医療の世界にプラシーボ(偽薬)効果という現象があるそうです。患者がよく効く薬と信じて服用することにより治療効果があがることをいいます。これは、末期のがん患者によく聞く薬だといって、胃薬を飲ませるのと似ています。


安部首相の経済政策アベノミクスが効果をあげているかに見えています。これはまさしく「安部プラシーボ効果」で、ここ2ヶ月余り続いているわけです。

アベノミクスは、日銀に更なるマネーを供給させて民間に資金を使ってもらい、政府も公共事業で大盤振る舞いをし、社会にカネを回そうということですが、これは相変わらず昔の考えで、財政発動による資金散布が有効だと考えているとすれば、時代錯誤も甚しいと朝日新聞は書いています。

この20年間で日本の少子化高齢化が進んだ結果、国内の需要構造は大きく変わったといいます。車、家、家電といったモノへの需要が減り、健康関連、医療・介護・福祉サービスといった分野への需要がシニア層中心に増えています。

変化した需要にうまく対応するように供給サイドを変えていく必要があるのですが、その障害になっているのが行政のさまざまな規制です。時代に合わせて、思い切った規制緩和が肝要ですが、口では百万辺も聞いていますが、いっこうに実現しません。

「早急に、国債の累増を止める財政健全化と、新たな安定成長への必須要件である規制緩和という二つの計画について具体案を策定し、内外に表明することが求められている。プラシーボ効果は二度、効かない」と朝日新聞は、訴えています。

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