2012年11月12日月曜日

原田泰氏の震災復興欺瞞の構図(39)


 前日からの続きです。
「スペインの「カタルーニャ国際賞」を受賞した村上春樹氏は、その受賞スピーチで、大原発事故は、我々が効率を求め、真に大事なものを忘れたからだと語った。また、『過去に同じ規模の津波がこの地方を襲ったことが指摘されていたのに、電力会社は真剣に取り上げず、安全基準を見直さなかった。さらに政府も、原子力政策を推し進めるため安全基準のレベルを下げていたものとみられる』、広島と長崎に原爆を投下され、唯一の被曝国となった日本としては、『核に対して【ノー】と叫び続けるべきだった』とも述べた。

確かに、1グラムのウランが1キロリットルの石油や1トンの石炭以上のエネルギーを生み出すといわれると、とてつもなく効率的であるように思うが、それを制御するためはやはりともつもないコストがかかる。

原発は、原子炉を水で冷やし続けなければならない。冷却に使用して温まった水を海水で冷やすときに、温まった水と海水とが近くにあれば冷やすコストは安くなるだろう。
ではなぜ、原発を推進してきたのだろうか。
効率が高いからではなく、そこに利権があったからではないだろうか。

どの世界でも、効率的なものは利権にならない。なぜなら、効率的なものは、政治や政府の保護を必要としないからだ」
実に身につまされます。

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