2012年10月11日木曜日

原田泰氏の震災復興欺瞞の構図(25)


前日からの続きです。
被害が大きかったのは新興市街地
「人口は高度成長期以降、減少している。減少している人口を前提に、旧市街地をコンパクト・シティにして人口を戻せば、多くの街で新たに土地を造成したり、大規模な堤防を作ったりする必要はない。

高台造成などの公共事業に資金を使うより、個人の住宅の再建に資金を用いた方が良い。海の近くである必要のない人は山に住めば良い。人口減少と高齢化で、三陸の山に土地はいくらでもある。

災害による個人財産被害のすべてを政府の責任において復活させようというものではない。
買い上げ額の平均が、近辺の中古住宅価格(もちろん、土地代を含む)の半分程度とすべきであろう。また、いくら広い土地の所有者であっても、買い上げ額は、例えばその2倍を超えないという限度を設けるべきだろう。

個人財産の補償を始めれば際限なくなるという人もいる。しかし、現実にも、それをしないことが際限のない復興費の拡大をもたらしている。私の案では、復興に必要な費用は19兆円から23兆円のコストがかかる。すでに5倍から6倍近い費用をかけようというのだ。

こちらのモラルハザードの方がより酷い。個人の財産の復活であれば、誰が得しているかが分かる。それがモラルハザードに限度を与える。誰かどれだけ得をしているか分らない公共事業では、モラルハザードに限度がない」

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