2011年10月27日木曜日

放射線量は1960年代と同水準(1)

 東京電力福島第1原発の事故で現在、東京に降り注ぐ放射性物質の量は事故前の数万倍に上っています。事故前、月間10㍉ベクレル程度だったセシウム1371平方メートル当たりの降下量は1日数千~数万㍉ベクレルで推移し、月間では数十万㍉ベクレルとなる見通しです。しかし過去に目を向けると、1960年代初頭の日本も同じレベルの放射物質が降り注いでいました。それでも健康被害が生じたことを示すデータはなく、関係者は「過度な心配は不要」との見解を示していました(産経新聞 4月29日)。

当時は、米ソなどの核実験が頻繁に行われ、1970年代は、中国における核実験が行われました。当時、新聞やテレビなどでも黒い雨が降ると行って、雨中の外出時には、必ず傘を携行するように言われたものです。体に悪い云々よりも、髪が抜けるといわれました。

東京都健康安全研究センターは「放射性物質が降るのと、体内に取り込まれるのとは別。健康に影響が出ることはないと考えている」としています。

都内に住む男性(61)は小学生当時を振り返っても、パニックが起こった記憶はないといいます。1962(昭和37)年度の厚生白書などによると、相次ぐ核試験を受け、国は61年に「放射能対策本部」を設置しましたが、「汚染はあるものの人体に影響がない」と判断。摂取制限などは行いませんでした。

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