2011年6月6日月曜日

小沢裁判で検察側証人のあやふやさ(2)

裏ガネを管理していたという中村重幸元常務(60)の証言もムチャクチャです。裏ガネを渡したとされる058月期に水谷功元会長への架空の仮払い処理だけで計10回、31000万円の裏ガネを捻出しています。しかし、小沢側への2度の裏ガネは「たまたま(裏ガネ用金庫に)あった手持ちの現金で支出した。新たに仮払いで作る必要はなかった」と説明しています。だから、会社の帳簿に出金を思わせる記述がないと言いたかったようですが、弁護側から仮払いによる裏ガネ一件一件の譲渡先を聞かれると、「裏ガネはメモも帳簿もないので、記憶していない」と連発しました。

それなのになぜ、小沢側の裏ガネだけを覚えているのでしょうか。元常務は「元社長に『(胆沢ダム参入の)了解を得るため、小沢事務所に持って行く』と依頼された」と証言しましたが、記憶はそれだけです。その川村元社長は先月27日の公判で「(裏ガネ提供の)記憶は封印していた。忘れていました」と証言しました。2度目の現場に同席した」という下請け企業「日本発破技研」の山本潤社長も、「検事にヒントを与えられて記憶がよみがえった」と語りました。結局、4人が4人とも裏ガネを覚えていませんでした。5000万円を2度、東京のホテルで大物政治家秘書に渡したことは、大きな出来事のはずなのに、そんなものなのでしょうかとも書いています。

「特に中村元常務は06年に水谷元会長と一緒に脱税で逮捕され、07年に執行猶予(3年)判決を受けた身。判決理由で裁判所も『簿外資産の蓄積なし』と認定したのに、なぜ今回は急に裏ガネのストックが出てくるのか。この点について元常務は『逮捕当時は、たまたま現金が金庫になかったでしょう』と証言しました。

あまりに検察に都合がよすぎる金庫と、水谷関係者の記憶であると締めくくっています。これは、通常に考えると、水谷建設のトップが会社の金を個人的に使ったとしか思えません。おそらく海外で使ったのでしょう。

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