2010年9月12日日曜日

世論調査のまやかし

 世にも奇妙な現象が起きています。共同通信調査(27,28日実施)では、内閣支持率は前回(7、8日実施)より9.4ポイント増の48.1%。首相就任から2ヶ月半。消費税増税発言で参院選に惨敗、執行部はその責任も取りませんでした。円高・株安、雇用悪化の日本経済を取り巻く最悪状況にも有効な手だては何ひとつ打ち出せていません。そんな内閣の支持率がなぜ上がるのか。「首相を信頼する」が17.9%で、前回より6.1ポイントも増えています。何もしない首相の信頼がなぜ上がるのかと、8月31日の日刊ゲンダイは書いています。この珍現象を、世論調査の内情にも詳しい明大教授の井田正道氏はこう見ています。

 「今回も菅内閣の実績ではなく、菅VS.小沢と言う対立構図に目が向いてしまった。その結果、小沢アレルギーの強さが菅内閣の支持率アップをもたらした。代表(首相)に誰がふさわしいかという設問も疑問だ。まだ、正式な出馬会見をしたわけでもなく、第3の候補が出るかもしれません。そんな時期に緊急調査を行い、菅が圧倒している印象を与えている。緊急調査そのものに政治的な思惑があると見られても仕方がない」と。民意はつくられている-。そうとしか思えない調査結果でした。しかし、また後に書きますが、ネット調査では、まったく逆の結果が出ています。以前にも書きましたが、これまでの世論調査のやり方は、相当に問題があると思われます。

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