2010年9月7日火曜日

枝野幹事長が交わした「魔の契約」(3)

(昨日からの続きです)
枝野氏は、2006年11月「えん罪・JR電車区事件から4年~7名の完全無罪をかちとる」埼玉県集会で講演しています。まさに契約を交した相手、Aのための活動と言えます。「連帯して活動」するという枝野氏の“誓約”は実行されているように見えます。これはJR東労組にとどまらず、影響力を行使している革マル派とも「連帯して活動」していることを意味しないだろうかと、山村氏は書いています。

革マル派は、中核派など対立する党派との間で100人近い死者を出した血で血を洗う内ゲバに、文字通り血道を上げ、神戸の「酒鬼薔薇事件」に際しては、「事件は国家権力による謀略」とういう荒唐無稽な主張に基づき、病院からA少年の検事調書を盗み出し、A少年の両親の自宅を盗聴、A少年のえん罪を訴えるといった異様な行動をとった団体でもあります。

JR東日本は、ご存じのように首都圏の山手線や東北新幹線などの重要な公共交通機関を連営している会社です。JR東日本の最大の組合(JR東労組)の「網領(活動方針)」は、これらの交通機関を利用する一般国民にとっても重大な関係を持つといえます。

佐藤勉・衆議員委員は、「選挙において、例えばJAや建設業界から推薦をもらう場合でも、『覚書』を交わすということはないし、与党幹事長がもし、本当に革マル派と関わりがあるとすれば、もはや政府としての機能が果たせないと言わざるを得ません。民主主義を否定する集団と、もし契約書を交わしたということになれば、連絡を取り合いながら、その集団が政治を動かすというのはあり得る話です。日本の将来を考えるときに、大変危惧を感じざるを得ない状況になってしまう」と語っています。

革マル派がJR東日本の中枢を支配する事態になったらどうなるのでしょうか。JR総連に所属する田城郁氏が、今回の参院選で、民主党の公認を受け、比例代表区で立候補したことも問題だと思っていますと山村氏は書いています。鳩山前首相が田城氏と握手をしているポスターが出回っていますが、民主党執行部は、JR総連やJR東労組と革マル派との関係を本当に知っていて公認したのでしょうか。田城氏とは、公安当局が革マル派の事実上のトップとみている松崎明氏の運転手を務めた人物で、松崎氏の“側近”と目されるJR総連の組織内候補です。

JR東労組は取材申込みに一切の回答を拒否しました。JR総連も田城氏も取材を拒否しました。枝野幹事長はどうか。当人は直接対応せず、代わって民主党が「報道担当」の名で、「田城氏の擁立については、当時、現幹事長は党の役員ではありませんでしたので、一切関与いたしておりません。その他のご質問に対して党としてコメントを控えさせていただきます」と回答したのみでした。

露見した「覚書」をJR東労組との間で交わすに至った経緯や、その署名を交わした相手が、警察当局が革マル派幹部と判断している人物だった、また公安当局が革マル派の事実上トップとみている松崎明氏の“側近”と目される人物を参院選で民主党候補として公認した経緯についても、徹底した情報公開をし、国民を納得させる説明をしていただきたい。山手線や新幹線を利用する一市民として、これは当然の要請であると、山村氏は締めくくっています。

枝野なる人物は、傲岸不遜な人物に見えます。参院選で大敗北を喫したときは、少しは殊勝な態度をしていましたが、すぐに本性を出しています。菅首相などは、過去の話だと思うでしょうが、覚書は、これを文書で解消しないかぎり、効力はあります。また許せないのは、こういう革マル派から政治献金を受けておきながら、一方では人のことを責めることです。日本の政治家のモラルも地に潜りました。

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