2010年5月19日水曜日

ベトナムの墓制

 ベトナムは、死者に対して立派な墓を建てます。この写真は、ほかの人が撮った写真です。死者を尊ぶ気持ちは、非常に強いようです。墓は、日本のように決められたところではなくとも作れます。まだ火葬よりは、土葬が多いようです。人口の多いホーチミンなどは、火葬が進んでいるようですが、ハノイでは死ぬと多くの人が土葬で葬られます。土葬されて、2~3年すると、肉も落ちているので、その骨をあらためて拾ってきれいに洗います。そして、あらためて墓に埋め戻します。最近は、その骨を洗うのを商売にしている人もいるようです。亡くなった人を粗末に扱うと残った人が批判を浴びるようです。上の写真も亡くなったひとのためよりは、残ったひとがこれだけ盛大に葬式を行ったという見栄のようなものも感じます。こういう2度埋葬する風習は、ほかでも聞いたことがあるように思いますが、日本などでも土葬のところは、最近まであったようです。ひとつの山が、土葬の場所になっていて、亡くなったひとをあらたに土葬する時に前に葬ったひとの骨が出て来ることもあったそうです。その点、ハノイの墓は、きちんと作られていて、そういうことはないようです。しかし、2度葬式をするのも大変です。日本では、すでに奈良時代には、火葬令が出ていて、土葬は貴族のあいだでは、禁止されていました。太安万侶なども火葬で葬られたことがはっきりしています。2,3年後に掘り出して、骨を洗うというのはどうでしょうか。折角、あの世にいったのにまた引き戻されないかと心配です。

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