2010年5月14日金曜日

イエス・キリストの聖骸布(1)

 11日のテレビ朝日のスーパーモーニングで、聖骸布(Holy Shroud)が取り上げられていました。これまでも見たことがありましたが、今回は、よく出来ていたように思います。 
 聖骸布は、キリストが処刑場で殺されたのちに包まれた布です。キリスト教でいう聖遺物の一つです。イエス・キリストの風貌を写したという布で、現在の映像技術を駆使して、かなりイメージが描けるところまで、映し出していました。ただ一つ現存するトリノの聖ヨハネ大聖堂に保管されている「トリノの聖骸布」です。公開されるということで、多くの信者が、聖ヨハネス大聖堂を訪れています。
 布自身は、縦4.36m、横1.1mの杉綾織の亜麻布(リンネル)です。痩せた男性の全身像がネガ状に転写されているように見えます。布の上に残された全身像の痕跡より、頭を中心に縦に二つ折りにして遺骸を包んだと見られ、血痕も残っています。この血痕から、血液型は、AB型。身長は181cm程度、体重は77kgと推定されています。
 問題は、血痕の位置が、聖書の記述に一致しているということです。聖骸布の像の人物の背中には多数の鞭打たれた後があり、3本の皮ひもの先に2つの小さな金属球がついた「フラグム」という鞭で打たれたと考えられています。放射線状についた傷の跡から、二人の執行者によって鞭打たれ、右にいた人間の方が、若干背が高かったとされています。
 イエスは顔を殴られた(マタイ27・30、マルコ15・19、ルカ23・63、ヨハネ19・3)とあり、
 両方の眉弓に腫れ
 右まぶたに裂傷
 右目の下に大きな腫れ
 鼻に腫れ
 一つの角が鼻のほうにむいた右頬に三角形の傷
 左頬の横に有る腫れ
 あごの左側に腫れ
がそれぞれあります。
 また、イエスはイバラの冠をかぶせられた(マタイ27・29、マルコ15・17、ヨハネ19・3)とありますが、後頭部に少なくとも8つの独立した血の流れがあり、なにか冠のようなものに原因があるとすれば、イバラの枝が後頭部にはまった高さにその線があるように見えるとあります。(あと、明日へ)

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