2009年12月17日木曜日

ゴリラの生態

 ゴリラも人間と同じ霊長類ですが、知らないことがたくさんあることが分かりました。まず、人間の赤ちゃんは、1年程度しか、お乳を吸わないのにオランウータンやチンパンジーは5年から6年吸います。ゴリラは、4年吸います。なぜでしょう?
 これは、人間は、多産だからだそうです。母親が早く授乳を切り上げて次のこどもを産む準備をしたいからだそうです。驚くのは、人間の女性は、理論的には、10人から20人産めるそうです。野球チームどころか、バレーボール、サッカー、はてはラグビーのチームも可能です。ところが、ゴリラは4、5年に1度しか産みません。寿命が50年として、繁殖出来るのは、その半分の25年ですから、4、5頭しか産めません。そのうち、半数は死にますので、子供は増えないということになります。
 また、ゴリラやチンパンジーが熱帯雨林という豊かで安全な場所にとどまっているのに人間は危険な環境に出て行きました。森を出て、サバンナに出ました。多くの危険にさらされることになり、多産にならざるを得なかったというわけです。
 人間の赤ちゃんは、よく泣きます。またにっこり笑います。早く乳離れするから、自分の母親だけではなく、いろんなおとなに育てられるようになっています。ゴリラの赤ちゃんは、ずっとお母さんの手の中にいますから、泣く必要はありません。霊長類学者の山極寿一氏の話です。

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