2009年10月4日日曜日

谷垣自民総裁は、来年参院選挙後、辞任か

 自民党の新総裁に谷垣禎一氏(64)が選ばれました。これは、順当と言うべきでしょう。対立候補が、河野太郎氏(46)、西村康稔氏(46)では、最初から勝負が決まっていました。それでも、森氏、青木氏を批判した河野太郎氏は、地方票では、谷垣氏の180票に対し、109票と善戦しました。しかし、いかんせん国会議員票では、谷垣氏120票に対し、3分の1以下の35票で、西村氏(43票)にすら及びませんでした。
 この段階でも自民党は、これはという立候補者がいませんでした。石破氏、石原氏、舛添氏もはやばやと立候補しないことを宣言しました。そこで、自民党の新三役を見ますと、愕然とします。谷垣氏は所詮、この程度の人間であったのかと、残念です。幹事長は、大島理森氏(63)で、麻生総裁の時は、国対委員長で麻生側近として、菅氏とともに、衆院解散の時期をずらしにずらし、自民惨敗の要因を作りました。総務会長が田野瀬良太郎氏(65)で数少ない谷垣シンパと言われていますが、経験が不足します。政調会長が石破茂氏(52)で、彼だけが、この中で若干、若手です。口も立ちます。役員の中では、彼だけが期待できるでしょう。国対委員長は、川崎二郎氏(61)で、彼も谷垣氏の側近中の側近です。この4人を御すのは、楽でしょうが、『お友達人事』と揶揄されています。今の民主党と戦うには、勢いを感じません。今回争った河野氏などを党三役で使わなかったのでしょう。せめて、党の仕事をさせるべきでしょう。選挙対策委員長は、今回は幹事長の下につけました。二階俊博氏(70)です。小沢氏の自由党時代に側近として働き、手の内を知っていて、小沢氏が一番嫌がるからという根拠のようです。与党であればまだしも、野党では、力があったとしても発揮できません。第一、野党に落ちた自民党は、110億円以上の借金があるといいます。先の衆院選挙で銀行などから借りまくったのでしょう。自民党幹部は、バルチザン戦略で国庫も空にしましたが、自党の金庫も空にしたうえに借金まで作ったようです。
 次の参院に奇跡的に勝ったとしても、政権はとれません。以前に、野党に落ちた時とは、相当に違います。その時は、自民党は、第1党で、過半数を持っていなかったために他の野党が連立することにより政権をとれませんでした。しかし、今回は民主党が衆院で圧倒的、第1党です。少なくとも4年間は、浪人暮らしです。もう、金は集まりません。借金の返済だけでも大変です。借金の猶予を認めてもらうには、そういう意気込みを見せないと、これまで政権与党を支えてきた団体も離れていくでしょう。これらの資金団体は、予算の権限を持つ与党でないと意味がないのです。A級戦犯ともいわれる大島氏を幹事長にしたこの自民の役員人事には、これまでの支援者、支援団体も愛想をつかしたことでしょう。
 来年の参院選挙でも自民党は、おそらく惨敗し、結果として、谷垣氏は退任するでしょう。そこで、初めて若手に替わることが出来ればいいのでしょうが、それでもまだ替わらないような気がします。それほどに自民党の堕落した政権運営は、腐ってしまっています。河野氏が「森氏、青木氏を除かねばまわりのリンゴも腐る」というのも分かる気がします。健全な二党政治を望みますが、そうなるには、自民党が健全な政党になることです。その実現を祈りたいものです。しかし、これまでの自民党は、もう結構です。

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