2009年8月25日火曜日

マニュフェスト(1)

 今回の選挙で、各党からマニュフェストが出されました。特に自民党、民主党のマニュフェストを評価する検証大会が8月9日に東京都内のホテルで開催され、その結果が翌日の新聞で掲載されました。自民、民主の勝敗は、民主の4勝3敗2引き分けでした。しかし、これらの団体の自民党に対する評価は甘いものでした。政権与党にいる自民党に対しては、2005年選挙におけるマニュフェストを追求すべきであったはずですが、まったくその点には、触れられていません。それだけでも、これらの団体の評価能力がないことは自明でした。また、政権与党にいる自民党と公明党は、2005年のマニュフェストについての論証が必要です。
 代わりに論証しましょう。自民党は、10年で家庭の手取りを100万円増やすと言っています。ところが、厚労省の調査によりますと、高齢者世帯などを含めた全世帯の平均所得金額は、98年、約655万円でした。これが、03年になると、約580万円、07年には556万円となり、9年間でほぼ100万円が減ってしまっています。特に小泉政権では、企業税制の優遇を行なったためにその金は企業内部にため込まれたと言います。200兆円以上の金が、企業に残っているようです。ある人は『10年で家庭の手取りを100万円増やす』という表現は正確さに欠き、正確には『100万円減った手取りを10年かけて弁償します』というべきだと言っています。

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