2009年8月4日火曜日

中国の失業率上昇

 中国政府の発表する失業率は、失業保険に加入するなど当局に登録した都市部の労働者のみを対象にした統計数字です。全国の農村部にいる農民工の2億2500万人は含まれていません。これらを入れると、実際の失業率は、9.4%になるといわれています。
 昨年の都市部の登録失業率は4.2%でしたが、1~6月の失業率は、0.1%悪化し、4.3%になったと発表しました。新卒大学生の3割以上が就職が決まっていません。中国の大学は、6月に卒業し、7月から就職します。先日も、上海のレストランに行きますと、就職の決まっていない大学生がアルバイトで働いていました。中国の大学生も大変です。
 また、今年の新規労働力供給は、2400万にのぼる見通しで、これらの就職先を探すのも大変なようです。中国では、これらを吸収するには、経済成長率は、10%近くは必要で、これに達しないと、町に失業者が現れ、不安定になります。中国がもっとも早く回復すると言いました。そのとおりになっていますが、細かに見ますと、大変です。北京、上海にいますと、不景気などは感じません。地方の富が、都市に集まっているのでしょう。レストランの食事代も随分高くなりました。日本の一流レストラン並みです。失業者が多いのですが、その陰で繁栄しています。アンバランスを感じます。中国は、舵取りがうまいので、うまい着地点を見つけるでしょう。しかし、中国ビジネスをやっているわたしたちにとっては、目が離せません。

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