2009年4月14日火曜日

中国の景況感

 わたしは、中国がもっとも早く、この不況から抜け出すと言っておりましたが、これが現実的になってきました。日本の景気は、麻生首相が、国債の大増刷でご機嫌なようですが、こういう人を一国の総理にしたことが、日本国の不幸です。中国の場合は、軍のバックのない胡錦濤、温家宝政権は、国民の支持なくして運営できないために必死に国の運営に取り組んでいます。農業についても、農民を豊かにするために三農政策をとっています。農民の収入も年々増えています。家電下郷(農村に家電を)、汽車下郷(農村に自動車を)などといった政策を打ち、中国の農村は確実に豊かになっています。中国の首脳には、どこかの首相のように高級ホテルのラウンジでカクテルを飲んでいる暇はありません。
 さて、中国の新車の販売台数がアメリカを抜き、世界最高となりました。3月の新車販売台数は前年同期比5%増の110万9800台で過去最高を記録しました。これは、小型車減税などの消費刺激策が効果をあげた結果で、3ヵ月連続でアメリカを上回り、世界首位になりました。3月は、決算の都合もあって、アメリカ、日本も伸びていますが、中国の伸び率は、その比ではありません。アメリカの3月の新車販売台数は、前年同月比36.8%減の85万7735台でした。
 中国の消費刺激策の一環として排気量1600cc以下の自動車の取得税を5%に半減しました。この結果、小型車を揃えている日産、現代などが好調でした。GMですら、前年同月比24.6%増の13万7004台でした。中国の2008年度の販売台数は前年比6.7%増の938万台で1ケタ成長にとどまりましたが、09年は年間1000万台を突破することは、確実です。仮に1台100万円としても10兆円の販売金額になります。
 日本のやり方は、定額給付金、高速道路の1000円などのように実効性の見えにくい消費刺激策です。高速道路もいくら走っても1000円は、結構ですが、ガソリン代が馬鹿になりません。ガソリン代で精一杯で、食事、土産などは倹約ということになりかねません。また、この差額も結局は、税金です、道路会社が、自主的に下げたわけではありません。あとで、消費税のアップで取り返されます。
 また、中国の景況感は、今年の1-3月期の企業景気指数は前期に比べて、1.4ポイント悪化の106.6でした。調査開始以来、最低の水準を更新しましたが、悪化幅は、前期の21.6ポイントよりも大幅によくなっています。
 また、発電量も3月は1867kWHと前年同月比0.7%減りましたが、1-2月の発電量は前年同期比3.7%減であったものが、減少幅は縮小しています。こちらの方からも、回復の兆しが見えます。
 残念ながら、日本は株価が少し上がったくらいで、まだ回復の兆しが見えません。求人倍率も低いままです。10年間で400万人の雇用を作り出すと言っていますが、誰も信用していないでしょう。10年後のことなど、鬼に笑われます。以前も土木建築業で働く人をIT業界へと声高に叫んでいましたが、こういうことが出来るはずもありません。この人が言うことは、信頼がおけるという政治家が出て来てほしいものです。なぜ政治家というのは、無能で役に立たない人が多いのでしょう。そのくせ、お金には一番汚い。そろそろ、こういう政治家とは、決別したいものです。

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