2009年2月20日金曜日

中国も就職氷河期到来

 昨日、上海の大きなレストランで食事をしました。ここの店員がうまくない日本語で話しかけて来ました。この店の店員は、中卒とおぼしき人から、かれのような20歳前半の男女が働いています。話しかけてきた店員は青島大学の大学生です。今年、卒業しますが、就職がまったく決まっていないそうです。この店には、青島大学の学生があとひとりいました。北京の清華大学、北京大学、上海の復旦大学、上海交通大学などのいわゆる名門大学でも就職に苦労しているそうです。採用側にとっては、チャンスといえますが、中国の人は終身雇用、定年まで在職などを考えていませんので、新卒を採用しても使えるようになったときには、他社に逃げられるということもあります。日本のようなフリータという感覚は、まだないようです。今年は、610万人の大卒者が出ます。昨年は100万人が就職できませんでしたので、今年は710万人の面倒をみないといけませんが、経済恐慌でそれどころではありません。
 温家宝首相も8%の経済成長は出来ないと話しています。中国は12%の経済成長率がないと、新卒者の吸収ができません。1%で100万人といわれています。12%で1200万人の雇用が確保できます。中国も今後は外需(輸出)から内需に向かうでしょうが、急激な変化は、身体の大きな中国は対応が難しく、2~3年はかかるでしょう。世界の景気が回復しなければ、中国のみでの真の回復には、5~10年はかかると思います。
 今、地方からの出稼ぎ労働者(農民工)が1億3000万人いますが、この経済危機で2000万人が失職しました。さらに増えるでしょう。中国のトップも頭を悩ましています。日本の首相のように口だけではなく。しかし、中国の人たちは逞しいので、この危機を最初に乗り切るのかも分かりません。隣国の日本としましては、アメリカがだめなら、せめて中国に期待したいものです。アメリカは、長く世界を引っ張って来て、そろそろ燃料が切れるとともに金属疲労も起こしているようです。

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