2008年12月18日木曜日

中国と台湾の直行便

 台湾と中国の間には、これまで定期的な直行便がなかったのですが、12月15日より毎日運行し始めました。まず、中国の13都市と開通し、次週からさらに4都市増えます。15日から開通した中国の都市は、シンセン、北京、上海、広州、アモイ、南京、杭州、重慶、成都、大連、天津、福州、海口で、次週から開港するのは、昆明、西安、武漢、青島です。17都市が台湾に向けて開港することになります。一方、台湾側は、台北桃園、松山、高雄、台中の4都市です。1週間に中国側からと台湾側からとで合わせて108便が飛びます。特にシンセンには、台湾人が5万人住んでおり、これまで香港経由で行くのに比べ、3時間以上も短縮されるそうです。今やシンセンのGDPは1万ドルを越しており、旅行会社も相当に当て込んでいます。年に22万人の需要があるにもかかわらず、これまでは10万人しか運べていませんでした。シンセンに住む台湾人5万人の95%が年に4回以上台湾に帰ると言い、50%以上が6~9回、25%以上の人が10回以上帰るそうです。また、直行便が出来ると、95%以上の人がこれを利用すると言っています。25%以上の人はビジネスクラスを利用するといい、採算は十分にとれるようです。
 こうなると、香港の位置づけが変わってきます。先に上海にデイズニーランドが建設されるといいました。金融センターの地位も上海にとられそうですし、港の利用高もシンセンに抜かれてしまいました。通貨の価値も香港ドルは人民元に大きく負けています。観光地としての魅力も大してありません。金融、貿易、観光で売ってきた香港も、単に人件費が高いだけということになりますと、香港の存在価値は今後ますます下がっていくでしょう。香港返還で一時低落した香港は、今後どうなるでしょう。まだ、日本とシンセンの直行便はありませんが、これも時間の問題のように思われます。

0 件のコメント: