2008年12月16日火曜日

エクアドルがデフォルト宣言

 12月13日の産経新聞によると、12日に南米のエクアドルが同国政府の発行した外貨建て債務についてデフォルト(債務不履行)の方針であることを宣言しました。債務は総額約38億ドル(約3500億円)だそうです。この程度の債務でデフォルトを宣言するのだろうと思いますが、夕張市などと結局同じなのでしょう。収入に見合わぬ支出を行い続けてきた結果が、この事態になったのです。
 コレア大統領はこの日、対外債務については「前政権によるもので違法な契約である」と語り、リスケジュール(債務返済繰り延べ)などを求める方針であると話しました。エクアドルは、原油相場の急落で石油収入が大幅に減少し、資金繰りが悪化していました。先月15日には3060万ドルの返済を延期し、今月15日に支払い期日が迫っていました。
 今回、デフォルトを宣言したことで、金融市場での資金調達や、国際機関からの新規借り入れは極めて困難になりました。マイナスの影響の方が、はるかに大きいように思われます。一部の報道では、オバマ氏もデフォルトを宣言するかも分からないと言われたりしましたが、さすがにこれはないでしょうが、エクアドルのデフォルト宣言は、周辺国家にも悪い影響を与えてしまいそうです。連鎖倒産ならぬ、連鎖デフォルト宣言があるかもしれません。エクアドルはただでも治安が悪いのです。海外企業は、労務費が安いので、工場を作ったりしていましたが、これからは検討の俎上のあげることもなくなるでしょう。こういう国はエクアドルにとどまってほしいところですが、今回の金融不安は、世界の経済に拭いきれないマイナスを残しました。アメリカの優秀な頭脳は、もっとまともなことを考えてほしいものです。

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