2008年10月19日日曜日

北京の渋滞は、中南海がつくる?

 北京オリンピック以後も、北京政府は交通渋滞および北京の大気汚染には、特別に配慮しています。これからの冬の時期は、暖房器具を使うために空気が汚れることから、オリンピック期間中に行った車の規制をやるようです。今回も北京に出張して、空気がよくなり、交通渋滞もかなり改善されたかなと思っておりました。目勘定ですが、オリンピック前の渋滞時の6割ぐらいになったかと感じました。

 北京市内の道路は、ぐるりと回る道路が、第2環状から第5環状までありますが、東西、南北を走る道路は限られています。特に東西は、天安門などのある長安街がメインストリートで、東から西へ、もしくは西から東へ行く場合には、ドライバーはついつい長安街を走ります。片道何車線あるか、数えたことがないくらいに広い道路です。悠々と戦闘機の離着陸も出来るでしょう。

ところが、この広い道路がとてつもなく渋滞します。渋滞しますと、抜け道がないために到着時間が大幅に遅れます。5分や10分の遅れではすみません。運の悪いことにわたしの乗った車が、この渋滞にぶち当たりました。時間に十分な余裕をとっていましたので、約束の時間に遅れるというようなことはありませんでしたが、酷いものです。長安街沿いに中南海があります。ここには、中国政府の偉いさんが住んでいます。この人たちが、どこかに外出するのでしょう。ラッシュ時に外出しなくてもいいものと思うのですが、選ったようにこの時間に出かけます。ものものしい警戒です。長安街の車は、すべてストップさせられます。外国大使館の車も関係ありません。悪いことに警備および交通整理する警察官は、トランシーバーを持っていないようです。指揮官がいて、一糸乱れぬ統率とは、およそかけ離れています。バラバラに動いています。長安街から右折していく車を停止させているかと思うとその停止させている方向の道路から、一般の車が出て来ます。そちらは、停止させていないのです。したがって、長安街から右折する車を止めても警備上は、なんの意味もありません。上層部の車を狙った襲撃などがないからいいものの危ない光景です。

 そして、待たされること約30分。やっと動き出しました。この間、停まっている車は、すべてアイドリング状態です。北京の空気が、急に灰色になった気がしました。中国の上層部は、外出のときは、ラッシュ時ははずしてほしいものです。また、会議などは、北京ではなく、周囲の静かなところで、やってほしいものです。折角、一般市民が、偶数の車は偶数日にしか走らせないということを守っても上層部自らが、これでは困ります。車の排気ガスにも配慮してほしいものです。折角、オリンピックを契機に良くなろうとしていたものが、また逆回転しそうです。是非、そうならないように祈っています。

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