2008年9月5日金曜日

内モンゴル(3)

 内モンゴルに来て、日本人で一番の有名人は、遠山正瑛という人でした。鳥取大学の名誉教授でした。すでに亡くなられています。内モンゴルでは、非常に感謝されています。内モンゴルの砂漠に木を植えた人です。当時は、日本人が来て数十本ずつ植えていくので、馬鹿にしていたようですが、今では、林になっているそうです。遠山氏は、ご苦労されたようで中国人にも騙されました。中国人に木の苗を買ってもらって、行ったら苗がなかったそうです。枯れてしまったとウソをつかれました。それでも、根気よく植えていく間に木が育ち、今では林になっています。
 新聞で、内モンゴルの農民が、木を植えても自分たちのおなかは膨れないということで、農地半分、植林半分で、作業をさせたということを読んだ記憶があります。
 日本では、遠山正瑛氏の評判を落としたことがあります。すなわち、遠山正瑛氏が理事長を務めた日本沙漠緑地実践協会の席を息子の征雄氏に継がせようとして、公私混同と非難され、継がせることができなかったようです。人間の生きざまというのは、難しいものです。ただ、内モンゴルでは、いつまでも遠山正瑛の名は、残るでしょう。

1 件のコメント:

カガミ さんのコメント...

 私は内モンゴル出身の留学生です。この記事を見て、感動しました。他国の人でありつつも、内モンゴルの砂漠化防止のため、木を植えていただいて、大変に心から感謝の気持ちでいっぱいです。これから、日本での勉強を続け、帰国したら、ふるさとである内モンゴルの環境改善に力を入れたいと思っています。
 私は遠山正瑛様を一生、忘れません。