2008年9月3日水曜日

内モンゴル(1)

 仕事で、内モンゴルに行きました。日本にいますと、非常に遠いように思うのですが、北京から飛行機で1時間です。高度がそう高くないのでしょう。下界がよく見えます。北京に近い山はなだらかですが、内モンゴルに近づくと山容が鋭くなります。飛行機から見たところでは、広い道はなく、曲がりくねっています。湖はありますが、大きな川は見えません。内モンゴルの最大の欠点は、雨が少ないことだそうです。省都のフフホトに近くなると、農地が整然と現れますが、それまでは植林されていず、農地もありません。農地は木で囲ってあります。道路も鉄道も両側に木が植わっています。農地の木は、冬の寒さと強風から守るためのものでしょう。道路と鉄道の木は、冬には雪が積もるそうですので、道路と鉄道の境を明確にするためでしょう。
 内モンゴルは、モンゴル人による自治区です。会った人の多くが、モンゴル人でした。といっても見た目で漢民族との区別はできません。言葉にも蒙古訛りはありません。北京の漢民族の男性が内モンゴルに行って、モンゴル人の女性と結婚すると、子供はモンゴル人にします。少数民族はいろいろの恩典があるためです。
 内モンゴル人と外モンゴル人は、同じ蒙古族です。日本語の習得が早いのに驚きます。教えると、すぐに覚えます。朝青龍や白鵬らモンゴル出身の相撲取りの日本語のうまいのに納得しました。日本語の五十音に似たことが内モンゴルにも劉翔選手あります。たとえば、“あいうえお”→“あえいおうえう”、“さしすせそ”→“させしそすせす”などです。か行はなく、が行になります。モンゴル語の“よろしく”は、すべて飲む、すなわち乾杯の意味になります。“ばらがしく”は、すべて食べるということです。
 明日は、内モンゴルの草原について述べましょう。
写真:内モンゴルの省都であるフフホトの市内にある「無量寺」のラマ教の大師と

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